アルプスのワイン“シラー(Syrah)”とシラーズ(Shiraz)のご紹介

2018年8月 7日 10:07 執筆者:アルプスファーム部長 百瀬正雄

1、シラーと信州

シラー(Syrah)はフランスのコート・デュ・ローヌ地方を原産地とする赤ワイン用ぶどう品種です。アルプスのシラーは、約40haあるアルプスファーム圃場のうち、塩尻市洗馬芦ノ田下の平坦な畑に植えられています。すぐ近くに奈良井川があり、かつてはその河川敷であったものと思われ、石ころが多く水はけの良い土壌です。また、畑は標高687mにあり、昼夜の温度差が大きくシラーの成熟にも最適な場所です。 

2、アルプスのシラー

シラーを植えることとなった契機は、当時(現在もそうですが)ワイン用ブドウ苗木の供給が非常にタイトであったことによります。当初は白系ぶどう品種(シャルドネなど)の苗木を植える予定でしたが苗木不足のため手に入らず、代わりに確保したのがシラーであったというのが実情で、さほどの期待もなく植えられたものです。

     

ところが、ファーストヴィンテージである2015年を迎えると、いきなり良質なシラーが収穫できました。そのシラーを使用したMusee du Vin(ミュゼ・ドゥ・ヴァン)マエストロシラー2015は翌年2016年の長野県原産地呼称審査委員会で審査員奨励賞を受賞し、続く2016年日本ワインコンクールにおいて銀賞を受賞するなど、ソムリエ、エノログなどの専門家の方々から高い評価をいただきました。リリース後はワイン愛好者の皆様からご好評いただき、たちまちSOLD OUTとなりました。

アルプスのシラーに関しましてはワイン専門誌「ワイナート」NO.91の日本ワイン特集にも取り上げられておりますので、ご一読ください。

また、本年6月26日には、ブルゴ-ニュの地質学者のフランソワーズ・ヴァニエさんがアルプスファームを訪れ、シラー畑の地質分析を実施されていきました。

Musee du Vin(ミュゼ・ドゥ・ヴァン)マエストロ シラー 2017は、2017年10月6日に収穫したシラーをフレンチオーク樽にて6.5ヵ月熟成しております。濃厚で黒系果実を彷彿させる味わいにエキゾチックなスパイス香が加わった力強くかつエレガントなワインで、日本のシラーワインを代表する仕上がりになっております。

Musee du Vin(ミュゼ・ドゥ・ヴァン)マエストロシラー 2017は、2018年8月上旬にリリースを予定しております。

3、アルプスのもうひとつのシラー(シラーズ)~アルプスの新たな取組~

フランス原産のシラー(Syrah)ですがオーストラリアではシラーズ(Shiraz)と呼ばれています。19世紀前半にオーストラリアに持ち込まれたらしいですが、フランスのシラー(Syrah)より渋みが少ないといわれています。

アルプスでは海外の高品質の原料を使用したコストパフォーマンスに優れたワインを多くのワインラバーにご紹介するために新たなブランド、Vin du Tourisme(ヴァン・ドゥ・ツーリズム)を立ち上げました。その第一弾が Vin du Toursime (ヴァン・ドゥ・ツーリズム)Organic Syraz(有機シラーズ)です。オーストラリアのワイン銘産地バロッサヴァレーのポルティアバレー社と提携し、有機栽培されたシラーズを使用したオーガニックワインです。濃厚な果実味と程よいタンニンをお楽しみいただけます。

全国のスーパー、酒販店でお求めいただけます。

   

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